「Forena Nature(フォレマ ネイチャー)」シリーズの新商品、「Forema Nature 腸内細菌(鹿)」が登場しました。一見すると意味不明なこの商品の背景を、できるだけ簡素な形でお伝えします。
目次
Forema Nature 腸内細菌(鹿)とは何か?
商品概要
「Forema Nature 腸内細菌(鹿)」は、愛犬のマイクロバイオームケアに主眼を置いた鹿肉ウェットフードです。無添加ウェットフードとして人気の「Forema Nature 鹿」に、ビフィズス菌や乳酸菌に有利な成分(オリゴ糖2種+乳酸菌素材)を有意な量で配合しました。
- 内容量
- 100g(1パック)
- 原材料
- 鹿肉 / 水 / 寒天 / オリゴ糖2種 / 乳酸菌素材
- 鹿の種類
- ニホンジカ(ホンシュウジカ/キュウシュウジカ/エゾジカ)
- 原産国
- 日本
- 備考
- 保存料や香料、着色料などは一切使用していません。
- 用途
- 犬用のウェットフード
- 内容量:100g
- ニホンジカ(ホンシュウジカ/キュウシュウジカ/エゾジカ)
- 部位:混合
- その他:無添加
商品の背景
近年の先端研究で、アレルギーなどの自己免疫疾患が「腸内細菌の組成」に由来している事が解明され始めている点に着目し、腸内のビフィズス菌に直接働きかける「オリゴ糖2種」と、アレルギー抑制作用のある「乳酸菌素材」を有用量配合した鹿肉ウェットフードの開発・販売に至りました。(ザックリですみません)
一言でいうならば、「プレバイオティクスがたっぷり入ったウェットフード」です。
マイクロバイオーム について
アレルギーなど自己免疫疾患の問題
過去記事でも何度も触れているように、近年の自己免疫疾患の増加は異常で、その原因として「マイクロバイオーム の撹乱」を示唆する研究結果が相次いでいます。(ここでいいうマイクロバイオーム は「腸内フローラ」と概ね同じ意味)
腸内細菌が撹乱される根本の理由として(特に幼少期における)抗生物質の濫用が指摘され、また「帝王切開」や「母乳によらない授乳」による細菌類授受の機会喪失、その上でアメリカ式の高脂肪食、食品添加物や農薬といったマイナス要因の関与が多くの研究者らによって言及されています。
犬のアレルギー罹患率は異常
近年急増の自己免疫疾患は「21世紀病」という表現をされることもあるのですが、その名の通り2000年代に入って二次曲線的な伸びを見せています。
が、それは人間界のお話。
上記のグラフは、以前もご紹介した弊社アンケートの結果。回答してくれたのは弊社ユーザーさんが中心という事で母集団の属性に偏りがあるとは言え、アレルギー症状があると答えた割合が高すぎます。
人間界だったら大問題の数値ですね。(現状の人間界ももちろん問題ですが..)
マイクロバイオームの撹乱と生態系撹乱の構図は同じ
腸内細菌たちが抗生物質に撹乱される事象は、土中微生物が農薬(殺虫剤/除草剤/化学肥料)に撹乱されるのと同じ構図だと言えます。
動物も植物も、それぞれ細菌類および周辺微生物との共生によって成り立っているのですが、目に見えない世界なので、近代においては「その関係」が断ち切られてきました(主に1950年代以降)。
害虫に簡単に負ける野菜、すぐ病気になる野菜、世代を重ねるごとに体力(栄養分)が減っていく野菜、薬を増やさないと成り立たない野菜。
野菜という単語を、「人」や「犬」に置き換えても概ね同じ文脈で成立する点に恐怖を感じます。
農場にまかれた大量の農薬は、昆虫たちを激減させ、川魚たちを減らし、生態系ボトムを少しずつ侵食しながら飲料水にまで混入し、気がつけば生態系保全の「真逆の姿」を実現させています。(杜撰な農家は農薬と同時に大量のプラゴミも川に流す)
土中細菌の生態系 と、体内細菌の生態系。双方の復元に対し「やるべき事は同じ」だと見ていいでしょう。
Foremaが目指すもの
Foremaのビジョンは、「経済活動と生態系保全の両立」です。すごく簡単に言えば、自然保護がしたい会社です。
「会社の利益に繋がる選択」が、「自然界にとって有益な選択」である事は極めて稀です。ただしゼロではない。
Foremaでは、そのわずかな領域を手探りで探し当てながら、社業を大きくし、自然界および生態系にとってもプラスになる存在である事を目指しています。「利益を出しながら」「持続可能な形で」実現させること。この2点こそが真髄です。
当商品のように「体にとって有益」かつ「自然界にとってもあるべき形」を目指す商品の開発を続けていく事は、Foremaにとっては必然なのだと言えます。
一般消費者の皆様の賛同が得られるよう、引き続き商品力に磨きをかけ日々精進する次第です。
株式会社Forema(フォレマ) 代表。生態系保全活動の傍ら、自社ラボで犬と猫の腸内細菌/口腔細菌の解析を中心に、自然環境中の微生物叢解析なども含め広く研究を行なっています。土壌細菌育成の一環として有機栽培にも尽力。基本理念は自然崇拝。お肉は週2回くらいまで。