安川を清掃した話-農業ゴミ

先日、地元の安川(広島市安佐南区)があまりにもゴミで溢れているので、清掃活動に向けた「視察」を行いました。川に降りて歩いたのはわずか100m程度。そこで見つけたのは…

安佐南区の安川清掃で見たもの

・レイコップ

一時期広告露出の多かった布団クリーナー。エイにも見えるがまぎれもない産廃。

・電気釜のフタ

電気釜のフタ。なぜ川に?

・電気釜内蓋(?)

何かのふた。

・ガラケー

腹が立ってガラケーを二つに折った!という時代も今となっては遠い昔。精密機械の無残な行く末。腹がたっても川に捨ててはいけない。

・ズボン(泳いだ?)

まだ肌寒い季節なので泳いだとは考えにくい。とは言え自然素材なので自然界に対する負荷は少なそう。

・定番の傘

雨が上がると用無しになる傘。コンビニ傘は便利な反面、処分に苦労する代表格。

・農業系ビニール

黄色いのは牛糞の袋。他にも土嚢袋や大型のビニール類。以外にもスーパーやコンビニの袋はほとんど見当たらない。もちろんちぎれやすいから単に流されたという可能性もあるだろう。
鶏糞。大風や大雨などで流されたのだろうか?非常に強度がある袋。
ぱっと見だとコンビニ袋だが、実はほとんどが大型ビニールの切れ端。とても強い。そしてがっちりと枝に絡まってしまって簡単には取れない。

・ヌートリアの巣穴(これはゴミではない)

逆光で見辛いがヌートリアの巣穴。ここ以外にもたくさんあり、夜間にたくましく走り回っているのをしばしば目撃する。

農業ゴミが大半を占めていた

いきなりのレイコップには(確率的にも)驚きましたが、深刻なのは大量のビニール。近年国際的にも問題になっているマイクロプラスチック汚染にも直結するような事象で、今回清掃の視察を行ったのもこの大量のビニールがあまりにも目に余ったから。

川に降りる前はどこかの馬○者がコンビニ袋や菓子類の袋を投げ捨てているのだろう、けしからん! などと考えていたわけですが、実際にはこれらビニールの大半が農業に由来するものでした。鶏糞や牛糞などの肥料系の袋をはじめ、紐なのかカバーなのか、畑でよく見られるとても強度のあるビニール類が劣化し、ちぎれて枝などに大量に絡まっているのでした。視覚的にもひどい状況ですが、原因がある程度絞られている点でひょっとしたら解決が模索しやすい事例なのかもしれません。

ここだけ見ると「ちっ、なんて川だ!!」となりますが、この川はカワセミも生息する、広島市近郊では比較的綺麗な川。にも関わらずこの惨状で、多くの河川(そして海)で同じようなことが起こっているのだろうと思います。ボランティアの善意だけに頼らない、川を綺麗にする仕組みについて漠然と考えながら視察を終えた次第です。清掃活動についてはまた後日。

天満川のごみ拾いをしてきました。

余談ながらヌートリアについて

尚、文中で触れたヌートリアについては、戦前に主に軍の毛皮用途に飼育されていた外来種が野生化したもので「侵略的外来種」として西日本を中心に問題になっています。

Myocastor coypus walking
By Alpsdake (Own work) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

ヌートリア(Nutria、中国語: 海狸鼠、学名: Myocastor coypus)は、ネズミ目(齧歯目)ヌートリア科に属する(以前はカプロミス科に分類されていた)哺乳類の一種。別名は沼狸。南アメリカ原産。日本には本来分布していない外来種で、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律では指定第一次指定種に分類されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヌートリア

侵略的外来種というのは、既存生態系にとってより負荷の大きな外来種のことですが、実際に外来種によって生態系が崩壊する事例は全体の数%にも満たないという指摘があります。

鳥の楽園である絶海の離島にクマネズミが侵入して鳥類が壊滅した、というような話は極端な事例であり、ほとんどの場合、外来種は既存生態系の迎撃を受け、最終的にはお互いに適切なバランスに落ち着いて生物多様性が高まるという結果に至っています。これについてはまた別の機会で..。

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