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犬の膵炎の原因と症状 治療法

最終更新日:
公開日:2021/07/20

愛犬の食欲や元気がなくって、何度も吐いている…

そんなときには膵炎の可能性もあります。

膵炎は軽症では数日でよくなる病気ですが、重篤な場合には亡くなってしまうこともある怖い病気です。

この記事では、犬の膵炎について、

  • 原因は?どんな症状が出るの?
  • どんな検査をして診断するの?
  • どういった治療を行うの?

などについて解説しています。

愛犬が膵炎かもしれない…、膵炎と診断されました…という飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。

犬の膵炎は急性膵炎がほとんど

膵炎には急性膵炎と慢性膵炎がありますが、犬の場合はほとんどが急性膵炎です。

膵臓は消化液(膵液)やホルモン(インスリンなど)を分泌している臓器なのですが、そこに炎症が起こった状態が膵炎です。

急性膵炎は膵臓に起こる急性の炎症で、膵臓から出る自身の消化酵素によって、膵臓のみならず他の臓器にまで炎症を及ぼす病気です。

一方で慢性膵炎は、膵臓に慢性的な炎症が生じ、膵臓の線維化または萎縮などで膵臓の組織が元の状態に戻らなくなってしまう病気です。

急性膵炎は治療によってほぼ治る病気ですが、慢性膵炎は徐々に進行して亡くなるまで治らない病気です。

慢性膵炎の場合、膵臓の消化液が分泌できなくなる「膵外分泌不全」やインスリンという血糖値を下げるホルモンが機能しなくなる「糖尿病」になる可能性もあります。

この記事では、犬に多い急性膵炎について膵炎として解説しています。

犬の膵炎の原因として基礎疾患があることも

犬の膵炎は、いつもと何も変わったことがないのに、ある日突然なってしまう…といったことが多いです。

そういった意味で、原因が分からないことも多い病気です。

ただし、基礎疾患として、

  • 高脂血症
  • 甲状腺機能低下症
  • クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
  • アジソン病(副腎皮質機能低下症)
  • 胆道系疾患
  • 肥満

といった病気があるとなりやすい傾向にあります。

どの犬種でも膵炎になる可能性はありますが、トイ種やキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、コッカー・スパニエル、ミニチュア・シュナウザーなどで好発すると言われています。

また、オスよりもメスが、また避妊去勢手術をしている子の方が発症率が高くなっています。

ゴミ漁りをしたことのある犬では膵炎のリスクが高いことも報告されており、食生活と膵炎には深い関連があります。

犬の膵炎の症状はさまざまある

犬の膵炎の症状はたくさんありますが、

  • 何度も吐いてしまう
  • 下痢や血便を繰り返す
  • おなかの痛み
  • 震える
  • 食欲がない
  • 元気がない

といった症状が一般的です。

また、伏せの状態で、おしりを上に持ち上げる「祈りの姿勢」がみられることもあります。

黄疸や呼吸困難といった症状、虚脱といって急激にぐったりした状態で発見されることもあります。

ただ、症状がいまいちパッとしないこともあるので、「いつもとどんなところが違うのか?」をよく把握しておくようにしましょう。

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犬の膵炎の診断は血液検査や画像検査

犬の膵炎の診断をするためには、症状と合わせて血液検査や画像検査(エコー検査やレントゲン検査)を行います。

膵臓に特異的なリパーゼ(犬特異的膵リパーゼ c-PLI)という消化酵素の値を血液検査にて測定することで、診断をすることができます。

ただ、他の疾患から二次的にリパーゼが上昇することもあるので、結果の解釈には注意が必要です。

また、犬特異的膵リパーゼは外注検査になるため、即座に結果が出ない場合が多いです。

そのため、簡易の検出キットを用いたり、CRPという体内の炎症を示す数値などと合わせて、総合的に診断していきます。

エコー検査やレントゲン検査は麻酔なしで行える検査で、他の疾患の鑑別のためにも重要な検査となります。

犬の膵炎の治療法は対症療法

これを飲めば治る!という薬はないので、対症療法(症状に合わせた治療)が基本的な膵炎の治療法となります。

つまり、脱水や循環、電解質バランスの改善のために輸液を行い、

  • 吐いている場合には→吐き気止め
  • 痛みを感じている場合には→鎮痛剤
  • 炎症が波及している場合には→抗炎症薬
  • うまく食べられない場合には→栄養点滴

などを症状に合わせて行うようになります。

食事が摂れる(吐かない)場合には、積極的に流動食や強制給餌によって栄養を口から補給してあげるようになります。

以前は、膵炎の治療は絶食がいいとされていましたが、現在の治療は可能な限り消化管を介した栄養管理(口からや栄養チューブを介して食事を与える)を行うべきだとされています。

最近では抗炎症薬として「ブレンダZ(フザプラジブナトリウム水和物)」という薬が使用されることも多く、一定の効果が期待されています。

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膵炎の予後は症例によって異なる

膵炎の予後は、症例の重症度によって異なります。

軽症の子は数日の点滴治療で改善することも多いですが、重度の子は数週間にわたる治療が必要なことも多いです。

合併症が起きることもあり、急性腎不全、DIC(播種性血管内凝固:全身で血栓が作られる状態)、肺水腫などによる呼吸困難、ショックには注意をする必要があります。

また、膵炎は治癒した後も再発することが多い病気なので、低脂肪食の療法食にするなど食事管理に気をつける必要があります。

療法食をうまく食べられない場合には、ささみや胸肉などといった低脂肪のものを中心に与えるようになります。

膵炎の予防は太らないこと

膵炎は原因がわからずに突然発症することもあるので、これを行っておけば必ず発症しない!というのはありません。

ただし、上でもお伝えした通り、基礎疾患があるとなりやすい傾向にはあるため、定期的な健康診断による早期の発見が重要となります。

また、太っている子が発症することも多く、

  • ダイエットをする
  • おやつをあげない
  • 適切な運動を行う

といったことも大切です。

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【まとめ】犬の膵炎の原因や症状、治療法について

犬の膵炎はある日突然なってしまうことが多い病気ですが、基礎疾患があることで発症しやすくなる傾向にもあります。

また、過食だったり、人のものを与えている場合にも生じやすい病気です。

膵炎の治療は症例の状態によっても異なりますが、輸液や栄養管理がメインとなります。

治療がうまくいっても再発することが多いので、定期的な通院が必要となります。

低脂肪食にする・太らせないようにするなど食事や健康管理に気をつけてあげ、愛犬の様子をしっかり把握するようにしましょう!

【参考資料】

  • 犬の治療ガイド2020,辻本元,interzoo,2020

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