人間との暮らしが長く馴染み深い猫ですが、猫の祖先が日本に来たのは1,400年前とも2,000年前ともいわれています。祖先はリビアヤマネコで、彼らの主食はネズミです。当時の人々は収穫した農作物をネズミに食い荒らされ困っていました。しかし、リビアヤマネコがネズミを捕食しに人間の周りに現れ、お互いにとってメリットがあることから良い距離感での関係が築かれたと言われています。
現在ではペットとして、家族として、不動の地位を確立している猫。犬と同じく多くの人々に愛され大切にされています。あなたは犬派ですか?猫派ですか?と、よく耳にしますが、どちらも甲乙つけがたく愛くるしい存在ですね。
今回は猫に鹿肉を与えることについて考えてみました。
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目次
猫の食生活について
猫の習性

猫は完全肉食です。小型の哺乳類やげっ歯類、爬虫類や鳥類など様々な生き物を食べます。動体視力がとても優れているので動いているモノを目で追い捕まえる能力に長けています。猫を飼っている人はスズメやトカゲを捕まえて来てびっくりしたという経験はありませんか?捕まえた戦利品を自慢するために見せに来るのも(諸説あります)猫ならではの習性です。
ペットの猫は日々ご飯をもらえているので食べることには困っていません。食べるためというよりは本来の肉食動物としての「狩る」という本能で捕まえてくるんですね。(猫のレジャーハンティングは生態系保全の観点からは脅威)
もし愛猫がトカゲやゴキブリを持ってきても、怒らず驚かず、軽く褒めてあげて下さいね。

- 内容:100gパック x 2
- 種類:ホンシュウジカ / キュウシュウジカ / エゾシカ
- 産地:西日本/九州各県/四国各県/長野県/北海道
- 部位:切り落とし混合
食事の食べ方
猫は一気に食べるのが苦手で、1日に複数回に分けて食べます。何回与えたらいいのか迷う人もいるでしょうが、回数は特に決まっていません。1日に摂取するカロリー(厳密である必要はありません)の量を数回に分けて与えて下さい。
ドライフードの場合は傷みにくいので置き餌でいつでも食べれるようにしておくのも良いですが、一度口をつけたフードには猫の唾液などが付着し、細菌類の増殖や腐敗が進みます。半日以上食べ残したものは継ぎ足しをせず全部下げて、清潔な食器に新しいドライフードを入れてあげてください。
最初はどの程度の量を食べるか分からないでしょうから、まずは少量ずつ入れ、食べきったら数時間あけて新しく用意するのがよいですね。また、手作り食やトッピングの場合は、置きっ放しにはせず、食べ残したらその都度下げるようにしてください。

- 内容:500gパック x 2
- 種類:ホンシュウジカ / キュウシュウジカ / エゾシカ
- 産地:西日本/九州各県/四国各県/長野県/北海道
- 部位:切り落とし混合
猫に必要な栄養素

人間と同じく、猫も多くの栄養素を必要としています。タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、水。どれも生きていく上で欠かせません。しかし、雑食性の人間と肉食の猫とでは1日に摂取する栄養素の必要量が変わってきます。高脂肪・高タンパク質の食事が必要な猫に、人間と同じものを毎日与えていては栄養が偏ってしまいます。逆に人間が猫と同じ物を毎日食べていては肥満になってしまいますね。
「猫は肉食」ということをしっかり理解した上で、飼い主は愛猫に必要な栄養を適切に与える責任があります。
<タンパク質>
タンパク質は体の臓器や筋肉などの組織の基本的構成物質で、ホルモンや酵素、抗体を形成する重要な栄養素です。猫は、1日の食事量の約30%を体が必要とするアミノ酸をバランスよく含んだ良質なタンパク質で摂取する必要があります。
特に重要な必須アミノ酸(体内で合成できないアミノ酸)はアルギニンとタウリンで、これらが不足すると様々な不調が起こりやすくなります。必須アミノ酸は動物性タンパク質に豊富に含まれています。
<脂質>
脂肪は臓器や筋肉を動かすための重要なエネルギー源です。皮膚被毛を健康に保ち、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きをします。猫は体内で作ることができない必須脂肪酸(体内で合成できない脂肪酸)であるリノール酸やアラキドン酸を食事から摂る必要があります。ただし、余分に摂り過ぎると肥満になるので、摂取量には注意が必要です。
<炭水化物>
多くは植物材料から得られる栄養素で、糖質と繊維質で構成されています。糖質は体のエネルギー源として、また繊維質は消化器の機能を正常に保ちます。完全肉食の猫は、タンパク質と脂肪からエネルギーを得るので特に炭水化物は必要ではありません。しかし全く与えなければ良いという訳でもありませんので、少量与えるようにしましょう。
<ビタミン>
体の機能を維持することに大きく関わる栄養素です。水分に溶ける水溶性ビタミンと、脂肪に溶ける脂溶性ビタミンに分類されます。猫はビタミンKとCを体内で合成することができますが、ビタミンE、A、B1、B2、B6、Dなどは体内で合成できないので食事から摂る必要があります。特にビタミンB1は人よりも多く必要で不足すると欠乏症になるので注意が必要です。
<ミネラル>
ミネラルは生命維持に不可欠な栄養素で、細胞を正常に働かせる役割があり神経や筋肉を活発にします。ミネラルには、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、塩素、イオウ、マグネシウム、鉄、フッ素、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素などがありますが、他のビタミンやミネラルとのバランスがとれていないと上手く作用しない場合があります。特に、カルシウムとリンのバランスは重要です。また、過剰摂取すると病気を引き起こす要因となります。
<水>
砂漠地帯に生息するリビアヤマネコの子孫である猫は、尿を濃縮することで摂取水分が少なくても生きていける身体を持っています。そのために猫の腎臓はいつもフル回転で働いていますので、高齢になると慢性腎不全になりやすくなるのです。飲み水は大点重要なのでいつでも新鮮な水が飲めるように用意しておいて下さい。
缶詰が主食の場合は缶詰から約75%の水分を摂ることができますが、ドライフードの場合は約10%以下しか水分が摂取できません。ドライフードを主食にしている猫は、特に水をたくさん飲めるようにしてくだい。
猫にとって、タンパク質と脂質と水は何よりも欠かせない栄養素です。1日の必要カロリーは年齢や体重、運動量によって変わってきますので、その子その子に合った量を与えるようにしてくださいね。
猫に鹿肉を与えても良いか?

鹿肉のメリット、デメリット
猫は肉食で、お肉を食べることによって体に必要な栄養を摂取しています。しかし、ただお肉といっても牛肉・豚肉・鶏肉・ラム肉など、簡単に手に入るお肉から、スーパーなどではなかなかお目にかかれないお肉まで色んな種類のお肉がありますね。
そんな中で猫に鹿肉を与えることは他のお肉と比べてどうなのか?メリット・デメリットについて調べてみました。
皆さんは鹿肉を食べたことはありますか?鹿肉は高たんぱく、低脂肪、低カロリー、低コレステロール。私たち人間には嬉しい健康食ですね。特に鉄分や亜鉛などのミネラルが豊富で貧血、高血圧の予防になります。低アレルギーなので食物アレルギーがある場合にもおすすめ。
通常家畜である、牛、豚、鶏は、成長ホルモン剤や感染症を防ぐ抗生剤や輸入飼料が使われることが多く、過密飼育の為ストレスの多い環境で育てられています。しかし野生動物である鹿はそれらの環境からは無縁。野山を駆け回り、自然の恵みたっぷりの植物を食べて生きてきた命なので、得られる恩恵は数知れず。
ミネラルやアミノ酸のバランスも良く、体を温めるので免疫力アップにも効果があります。また、猫の必須アミノ酸であるタウリンも豊富に含まれています。
<メリット>
- 嗜好性が高いので食いつきが良い
- ダイエットに効果的
- 食物アレルギーの代替食になる
- 毛艶が良くなる
<デメリット>
- 腎機能が低下している場合には不向き
生食としての鹿肉
肉食動物である猫にとって、生でお肉を食べることはどうなのでしょうか?生食からしか得られない栄養素(酵素)は存在し、生のお肉を食べることは非常に有益だと考えています。しかしながら家畜含め全ての生肉に細菌類は存在しています。生食から得られるメリットは大きいですが、Foremaでは「生食OK」というアナウンスは特にしていません。
健康な個体であれば生食によるリスクよりも消化器官や免疫が勝つのですが、病気やシニアの場合はリスクに負けてしまう可能性もないとは言い切れません。不安な場合は火を通して与えてくださいね。
鹿肉にはメリットがたくさんあります。毎日キャットフードばかりでは飽きてしまいますので、たまにトッピングとしてフードの上に乗っているだけでも食いつきが変わってくると思いますよ。
それでは次は味覚と嗅覚の面から見てみましょう
↓↓下記の記事へ続く

ワンちゃんネコちゃんに健康な毎日を。食の面からサポートさせていただきます。動物保護・生態系保全などあらゆる角度から野生動物を取り巻く環境について勉強中。
保有資格:愛玩動物飼養管理士一級、動物看護士
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