先日発売された「毛利の鹿BBQセット」の商品撮影ロケで、以前からやりたかったブッシュクラフトの炙り焼きを実施しました。
(※販売は終了しました)
ブッシュクラフトというのはアウトドアを更に極めた、いわばサバイバルの領域で、現場にあるものだけを使って生存する手法。厳密には火起こしも火打ち石やナイフなどで行うのですが、今回は時間の制約もあり、普通に新聞紙とライターを使用しました。
目次
ブッシュクラフトの焼き台設置
1.木の切り出し
山に行くとだいたい適度な木の枝が落ちているものですが、今回は前日までの大雨(避難勧告あり)であたりが荒れていたため、近辺の細技を切り出すことになりました。枝分かれした部分を選定して鉈でカット。長さは適宜調整します。
ちなみに切り出し中のクラフトマンはForemaヘビーユーザーの野営パーソン。
2.設置場所に固定
切り出した枝を岩場に固定。ロケ現場は河川上流域の沢なので砂地の上に岩場が多数。その中の一つの隙間に枝を深く差し込み、中小の岩石でグラつかないよう固定。色々やっているとパズルがはまるようにスッポリと組み合わさるポイントあり。石垣を組むのは原始的にはこういうプロセスの集大成だったのかもしれません。
3.お肉を刺す木の枝を調達
これはお肉のサイズに合わせますが、細すぎると火に負けてしまうので要注意。近くに折れたばかりの生枝があったので採用。鉛筆削りの要領で先端を尖らせお肉へ。
今回使用したお肉は毛利の鹿BBQセットの中のシンタマという部位。シンタマはモモ肉の中のパーツの一つで、形が丸くてきれいなので炙り焼きなどビジュアルが大切なシーンでも活躍する逸材です。
お肉の芯の部分にナイフである程度穴(というか切れ込み)を入れておくと枝が通りやすいです。
4.紐で縛って設置、着火
形が崩れたり棒から外れないいう、タコ紐などで補強縛り。絵的にもアウトドア感が加速します。設置が完了すればいよいよ着火です。
一般的なキャンプ場では直火での焚き火はNGですが、ここは山間部渓流の天然の砂場。昨晩までの雨であたりは濡れている(延焼要因が無い)こともあり、岩場をそのまま焚き火台として活用しました。あたりの木々は濡れていて使えないので持参した薪を使用。
乾かす意味も含めて大きめの流木も近くに設置しておきます。火の勢いが増してきたところでお肉の設置となります。
5.火加減調整とクルクル
この炙り焼きは時間をかけて芯までゆっくり火を通すもので、特に鹿肉は強火だと硬くなることから高めの位置に設置してあります。(結果的にはやや高すぎた・・)
ビーフの場合はだいたい3〜4時間くらいじっくり炙るのが良いらしいのですが、ともあれ着火し、薪で火加減を調整します。
シンタマは事前に白ワインとハーブに漬け込んでおいたので特に現場での処理はなし。熱で表面が乾いたら適度にクルクル回しながら満遍なく炙っていきます。熱が通ってくると肉汁がポタポタ滴り始めるので乾かしながらクルクルと。
この時ハケでオリーブオイルを塗って岩塩をふりかけるなどして味を焼きこむのもあり。
6.削ぎながら味見
しばらく放置して別の設営などしながら時々クルクルして1時間と少々経過。表面は適度に火が通っている様子。ナイフで削いで味見をします。ブロック主体の本場アメリカ式だと、味見も何も、この状態でどんどん削ぎながら食べていく場合が多いそう。
今回は時間の関係で2時間弱くらいのあぶり。火からの距離も遠すぎた感がありましたが、ともあれ芯まで加熱しきれなかったため、あとは網焼きにシフト。これをやることで表面強火、中身はミディアムレアというレストラン風の鹿モモステーキっぽい焼き具合がある程度再現できました。
とは言えせっっかくのブッシュクラフト。最後は漫画の肉のようにがっつり堪能したものです。
ちなみにこの場所は夜はホタルが舞う清流。ホタルではないですが、以前来た時にいい写真が撮れたので、アップします。
関連記事:清流でジビエ 「野営の人 Vol.4」
毛利の鹿!BBQセットのご案内
今回のロケでは鹿シンタマ以外に鹿の外モモ、鹿のスネ肉の調理・撮影も行いました。動画及び下記の記事をご参照ください。
株式会社Forema(フォレマ) 代表。生態系保全活動の傍ら、自社ラボで犬と猫の腸内細菌/口腔細菌の解析を中心に、自然環境中の微生物叢解析なども含め広く研究を行なっています。土壌細菌育成の一環として有機栽培にも尽力。基本理念は自然崇拝。お肉は週2回くらいまで。