カタツムリ

カタツムリはどこへ?

最終更新日:
公開日:2016/08/10

先日、東北地方での梅雨明けが宣言されましたね。これで全国的に夏本番!夏休みのレジャーで自然と触れ合う方も多いと思います。水辺での事故や近年増加中のゲリラ雷雨など、夏レジャーの危険に注意しつつ、楽しい夏をお過ごしください。

トップ写真 By Takahashi (Own work) [Public domain], via Wikimedia Commons

身近なはずのカタツムリ

Goukei 14
By Reggaeman (投稿者自身による作品) [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html), CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) or FAL], via Wikimedia Commons

最近カタツムリを見ていない

さて、今回は獣類の話から離れて、もっと身近な生き物について書いてみます。それは梅雨の時期におなじみの「カタツムリ」。愛嬌のあるフォルムと動きで子供たちの人気者です。先ほど「身近な生き物」と書きましたが、この梅雨にカタツムリを見かけましたでしょうか?私は2歳の息子に見せようと、公園や道端で探してみたのですが1匹も見つかりませんでした。ナメクジがウジャウジャいるようなところにも、カタツムリはまったくいないのです。仕方なく、ナメクジの触覚をちょんちょんして、引っ込むところを見せてあげました。気持ち悪がって触ろうとしない息子(笑)。私が子供の頃は、梅雨時期にアジサイの葉やブロック塀にくっついているカタツムリをよく見かけたものだけど…。どこへ行ってしまったのでしょう?

屋久島のヤクシカ
近年の鹿や猪が激増した要因の一つとして、日本の生態系の頂点捕食者であったニホンオオカミの絶滅が挙げられます。では、元々オオカミのいなかった地域では、昔

近年はカタツムリが激減している

それもそのはず、近年の都市部ではカタツムリの数が激減しているのだそう。都市部ではいたる所に駆虫剤や除草剤が撒かれ、落ち葉は片づけられて土壌が乾燥しています。カタツムリの住むところが無くなってしまったのでしょう。一方で殻を持たないナメクジは、殻にエネルギーを取られることもなく移動も楽なので、生活に適した環境に進出できるそうです。

私がこんなにカタツムリ探しに難儀する一方で、少し多く自然が残されている地域に行くと「まだいくらでもいるよ!」という状態のようです。また都市部であっても、自然公園内の森や林には多くみられるそうです。いる所にはまだいる、と分かってホッとしました。来年の梅雨には、ぜひそのような場所へ行って「でんでんむしむし、みたいよー」という息子の希望を叶えてあげたいと思っています。

ワラビー
以前、除草剤のネオニコチノイドが宍道湖の生態系を破壊しているといった趣旨の記事を書きました。ウナギやワカサギなどの稚魚が、ネオニコチノイド導入によって

10年後、20年後の世界

Tenjinbira02
By takami torao (Koiroha (talk) 12:20, 20 August 2009 (UTC)) [Public domain], via Wikimedia Commons

子供たちの生活の場で見ることのできる生き物がどんどん減っているという事実は心配です。昔は夏の夜、ホタルが飛び交う風景が日常であったと思います。秋の空、飛び交うトンボの種類は今よりも多かった事でしょう。それでは10年後は?20年後は?もっと先は?子供たちが「何もいないね」と言いながら虫取りをするような未来がくると想像すると、ぞっとしてしまいます。そんな未来で、私たちの子孫が幸せに暮らしていけるとは到底思えないからです。

人間は様々な生物が作り出した、自然環境のバランスの中で生きています。その様々な生物が関わり合っている「生物多様性」が、今人間の活動によって急速に失われつつあるということ(日本の野生動植物の約3割が絶滅の危機に瀕しているといいます)。自然と触れ合うレジャーのなかで、いつか子供にそんな話をしてみたいと思います。

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