鹿革製品の取り扱い、はじめました!

最終更新日:
公開日:2017/02/21

foremaでこの2月から新しく取り扱いを始めた鹿革を使用した製品達をご紹介いたします♪

鹿革キーホルダー

https://fore-ma.com/products/102

鹿革ピアス

https://fore-ma.com/products/106

鹿革は牛革などに比べて馴染みの薄い革ですが、“レザーのカシミア”といわれるほどレザーの中でも最高級な素材なんです。
軽くて丈夫なだけでなく柔らかくしなやかな感触が特徴です。
これは鹿革独特の結合繊維によるので、鹿革の繊維が極細で肌目が細かく保湿性も備えているため、他の革に比べて肌触りが良くしっとりとした触感があります。
ディアスキン とも呼ばれていますが、これは雌鹿から作られているものを指すようです。

その他の鹿革の特徴や歴史についても少し触れてみたいと思います。


①吸水性や保湿力が高いので水にも強く、濡れても変形しにくい

通気性も優れていて蒸れにくく、匂いも防ぐ性質があるので湿気の多い日本では最適の革とされています。

通常、革は水に弱いので洗うことはできませんが、油でなめして作られた鹿革であれば水洗いすることができます。こうした革のことを セーム革 と言います。

セーム革は魚油などの油でなめして作られ、こうすることで繊維密度の高い鹿皮はさらに引き締められるので、吸水性や保湿性がさらに高められます。

一般的に革は水に濡れると固くなったりガサガサになります。
これは水が乾くときに革の持つ油分も一緒に失われるためで、油を使ってなめしているセーム革は、吸水性が高い上に乾くときに油分が失われないので、しなやかさも失われずに元通りに戻ります。

②鹿革の歴史について

鹿は、その凛とした美しさや立派な角のイメージから、高貴な人・権力のある人の象徴とされ、鹿は「福を呼ぶ縁起物」として人々から拝められてきました。
また、風水の観点では「財運を招くラッキーアニマル」とされ、鹿は昔から神聖視されてきた由緒ある動物です。

また機能性にも優れていることから、昔から様々な用途で重宝されてきた鹿革は日本古代、もっとも愛用されていた革といわれています。

③鹿革を使った製品のいろいろ

鹿革から作られるものには様々なものがありますが、柔らかい肌触りとしなやかさを生かして、高級ジャケット などの衣料品に使われています。

また、通気性や吸湿性がよくて蒸れにくく、丈夫でフィット感を得られる点を生かして、高級な 手袋 や 靴、武具 などにも使われています。

伸縮性が優れていて力が加わると適度に伸びるので、鹿革の手袋は はめたときに手にフィットするように馴染みます。

伸びても元に戻る性質があるので形くずれも起きにくいのが特徴です。武具としては主に剣道具で最高級素材として使われているそうです。
また、柔らかさとキメの細かい繊維の特徴を生かして宝石やメガネ、楽器のクリーニング用にも使われており、繊維が非常に細かいので、微細なホコリや油汚れも綺麗に拭き取ることができます。
またセーム革を使って、革洗顔として古くから舞妓さんや歌舞伎役者が化粧を落とした時、肌が荒れるため鹿革で肌の手入れに使っていたそうです。
天然コラーゲン繊維が毛穴の汚れ、油分、古い角質や老廃物を取り除いてくれるという効果を実感できるそうで、現在もなお愛され続けている製品です。

④鹿革の取り扱いについて

鹿革は他の皮と違って、お手入れはあまり必要ありません。

牛革と違って細胞内に脂をたくさん含んでいて、水に濡れても脂が失われることがないからです。そのため、お手入れ方法も簡単になります。
ディアスキン や バックスキン ・・・ブラッシングをしてホコリを取ったあとに起毛素材専用の汚れとりスプレーを吹きかけて汚れた部分を軽く叩くようにしてとっていきます。
最後にもう一度ブラッシングすれば完成です。
セーム革・・・水洗いできますが、洗濯機で洗うと型崩れの原因になるので、洗うときは手洗いで、汚れた部分だけを優しく洗うようにします。
冷たい水よりも、ぬるま湯に中性洗剤を薄めに加えて洗うようにします。

洗い終わったら軽く絞ってから、日光の当たらない平らなところに広げて乾かします。


様々な魅力の多い鹿革。
しかしながら、鹿や猪による農作物被害はここ10年の間に深刻化してきています。
天敵がいない鹿は、近年の温暖化や高齢化によるハンターの減少などにより数を増やし、現在全国に250万頭以上生息しています。
そのうち、処分された鹿は年間で36万頭以上に上ります。

東日本のいくつかの地域では、放射線量の関係で出荷制限が出ており、鹿や猪の食肉として利用することもできません。
そのためにこれまでただ駆除・廃棄されているだけでした。
ただ命を奪って捨てるよりも、鹿を大切な資源として命を活かし、地元の産業に結びつけていく取り組みをしたいという思いを持った地域協力隊の方々の手掛けた製品をforemaでは主に推奨して扱っております。
害獣ではなく大切な資源として命を活かしつつ、改めて鹿革の魅力をより多くの人に実感してもらいたいと考えています。

どんなものも、背景に色々なドラマや温かい気持ちが込められたものだと、とても愛おしく感じるのものかも知れませんね。

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