桜もチラホラ咲き始め、すっかり春めいてきましたが、、、北海道はまだまだ冬。
豪雪により猟にも出られないという声も届いております。
北海道ジビエといえば、やはり蝦夷鹿ですね。
本州鹿、九州鹿など種類はありますが、そもそも蝦夷鹿とその他の鹿はどこが違うのでしょうか?
目次
蝦夷鹿とその他の日本鹿との違い
蝦夷鹿とその他の日本鹿の違いは生息地域(気候)と体格で、極寒の北海道に生息する蝦夷鹿は過酷な環境を生き抜くための脂肪を蓄え、体格自体も本土の鹿と比べると3倍くらいになることもあるのだとか。南に行くほど個体は小さくなり、九州の鹿児島エリアまで行くと屋久鹿に近いという理由もあって個体は小ぶりになっていくと言われています。
九州鹿については英彦山系(福岡南部〜大分北部)の個体で、本州の個体と比べても平均的に一回り以上大きいと言われています。これは生息域の標高の高さと地域固有の血統のためだと思われます。
一方蝦夷鹿は十勝エリアの個体で、北海道の中では比較的雪も少なく、平野部に近いところに生息しています。道内でも比較的有利な生息環境と言えるエリアで(残雪の多寡が若草の芽吹く時期に影響するため)地域の特色としては人よりも乳牛が多く、そして蝦夷鹿も多いという土地柄です。広大な北海道ならではですね。
蝦夷鹿を料理する。
蝦夷鹿のロースとモモを蝦夷鹿らしさを堪能するための料理してみました。
(ステーキにして、塩コショウだけでも十分美味しいですが。)
①蝦夷鹿のステーキ ー梅の和風ソースー
https://www.fore-ma.com/recipe/144
春めいた今の季節に似合うレシピです。
蝦夷鹿モモ肉ブロック | 250~300g程度 |
バター | 10g |
ー梅の和風ソースー | |
梅干し | 3粒 |
バター | 10g |
☆赤ワイン | 大1 |
☆砂糖 | 大1 |
☆酢(できれば黒酢) | 大1 |
☆みりん | 大1 |
☆醤油 | 大1 |
☆ニンニク(摩り下ろしたもの) | 1片分 |
ポイント
鹿肉はデリケートなので、解凍はゆっくりと。焼くときに芯部と表面の温度差があまりないようにすることで、旨みが引き出されます。
②蝦夷鹿のロティ ブルーベリーソース
蝦夷鹿は、というより鹿肉はベリーとの相性がとにかく良いのです。
(本音を言うと、北海道の特産でもあるハスカップ(ブルーベリーに似たベリー)を使いたいところですが、西日本には出回ってないので・・・)
蝦夷鹿ロース肉 | 300g |
塩コショウ | 適量 |
☆ローズマリー | 2~3枝 |
☆ローリエ | 1枚 |
☆オリーブオイル | 適量 |
☆赤ワイン | 大1~大2 |
☆ニンニクスライス | 適量 |
<ブルーベリーソース> | |
◎ブルーベリー(冷凍) | 30g |
◎カシスリキュール(あれば) | 大1~2 |
◎赤ワイン | 50ml |
◎みりん | 大1~2 |
◎塩こしょう | 少々 |
https://www.fore-ma.com/recipe/146
ポイント
鹿肉のブロックの表面に被膜などがついていればキレイに処理することで、食感と味を格段に美味しくします。
鹿肉をステーキにする前にマリネしておくことも、美味しく仕上げる大切な下ごしらえです。お肉は細胞です。水分旨みを逃がさないように、丁寧な下ごしらえをすると鹿肉も応えてくれるわけです。
③蝦夷鹿のマリネのパン粉揚げ
鹿ロース肉ブロック | 300g |
<マリネ液> | |
☆オリーブオイル | 適量(大2くらい) |
☆ローリエ | 1~2枚 |
☆ローズマリーやセージ | 2~3枚 |
☆赤ワイン | 大1~大2 |
☆ニンニクスライス | 適量 |
☆ニンジン摩り下ろし | 大1~2 |
☆玉ねぎ(スライスまたは摩り下ろし) | 1/4玉分 |
☆塩・胡椒 | 小1程度 |
小麦粉 | 適量 |
水 | 適量 |
パン粉(細かめがよい) | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
https://www.fore-ma.com/recipe/147
こちらもマリネしてますが、しっかり下味をつけるために浸けるという感じです。
④蝦夷鹿のプランクBBQ
木の香りが薄っすら鹿肉について、なんともジビエっぽい料理例です。
アウトドアならではの、蝦夷鹿と杉板のコラボレーション。高級レストランとは一味も二味も違った贅沢。オススメです!
鹿ロース | 200-300g |
プランクBBQの板 | 1枚 |
しょうゆ | 大2 |
砂糖 | 小1 |
みりん | 大 1/2 |
酒 | 大1 |
酢 | 小1 |
生姜のすりおろし | 小1程度 |
にんにくの摩り下ろし | 小1程度 |
玉ねぎの摩り下ろし | 大3 |
にんじんの擦りおろし | 大1 |
ブラックペッパー | 少々 |
ポイント
火をとにかく弱め、気長に放置する。せっかちな加熱はNG。 プランクBBQの板は、上手く使えば3回くらいは持つので、事前に水に浸して燃えにくくしておく事が重要です。
>>野営で鹿肉の記事もあります。そちらも魅力的なので参考までに貼っておきます。
⑤やわらか鹿肉の本格シチュー
鹿肉 | 200~250g |
ニンジン | 1本 |
玉ねぎ | 中1個 |
赤ワイン | 300cc |
水 | 300cc |
トマト缶 | 1/2缶 |
コンソメ | 1個 |
☆ハーブ(セージやローズマリーローリエなど) | 適量 |
☆塩 | 小2程度 |
☆オリーブオイル | 大1程度 |
塩・コショウ | 各少々 |
オリーブオイル | 適量 |
タイムやローリエなどのハーブ(煮込む時用) | お好みで |
はちみつ | お好みで |
小さな頃、某CMの影響だと思いますが、北海道がシチューの発祥の地だと勘違いしていました。それくらいシチューのイメージの強い北海道の蝦夷鹿でジビエらしいシチューを作りました(笑)
ポイント
鹿肉はすぐに固くなってしまうので、じっくりコトコトが美味しく仕上げるコツです。 最後にオリーブオイルを入れて強火で煮込んで乳化させることで、さらにコクのある仕上がりになります。
この種だけが持つどっしりと凝縮された味わいが特徴の蝦夷鹿。1kgあれば、色んな料理が楽しめます。
しかも例外なく美味しいという・・・。大自然北海道の恵みに大感謝です!
最後に過去の蝦夷鹿の燻製の記事を載せておきます。
やっぱり自然と猫が好き。