飲食店専用のジビエ仕入れ(発注)システム「Forema Pro(フォレマ プロ)」が昨日リリースされました。Forema Proはその名の通りプロ仕様。つまり業務用なので一般の方はご利用になれませんが、数多くのお店が手軽にジビエを導入するきっかけとして、今後多いに利用店舗を増やしていく予定です。
利用店舗が増える事で野生の鹿や猪の需要が増えます。実際のところ、多くの山間部では野生鳥獣解体所が整備されておらず、仮に優良個体を仕留めたとしても法律上、市場に出すことができません。出ていたとしたらグレー、いやルールの厳しくなった現在ではアウト扱いになります。
では、なぜ解体所あまり整備されていないかというと、ハンター不足や予算不足という事情もありますが、販路が無いという理由もマイナス要因の一つとして挙げられます。事実、10年くらい前までに怒涛のごとく作られた解体所の多くは販路の問題から十分な利益が挙げられず、それが前例となって解体所新設に躊躇している自治体も少なくないようです。
そんな背景の中で、害獣による農作物被害は依然として年間200億円近くにのぼり、鹿や猪の推定生息数は増え続け、ただでさえ後継者不足に悩む農家の生産意欲がへし折られているという現実があります。
そして駆除数はやはり増え続け、しかし「解体所が無いから土に埋めて処分している」といった事例がいまだ多くあります。こういった問題を慈善意識だけで解決するのは難しく、現在は税金を投入してなんとかしのいでいるのが現状と言えます。
この状況に対し、仕組みとして緩やかに改善させていく一助としての役割も「Forema Pro」はあるのだと考えています。
小難しくて分かりにくくてリスクの高そうなジビエを、手軽に導入してお店のバリエーションも増え、食べたら実際美味しいし、来客につながって消費につながる!となる事で、特に誰も慈善意識を奮起させなくても状況改善に貢献している状態であると言えます。
・・と、まあ、あまり纏まっていない記事ですが、そういう事なので、飲食店の方専用の「Forema Pro」を宜しくお願いします。一般の方は、引き続きForemaを宜しくお願いします。

株式会社Forema(フォレマ) 代表。生態系保全活動の傍ら、自社ラボで主に犬と猫の腸内細菌/口腔内細菌の研究を行なっています(※)。土中細菌育成の一環として有機栽培にも取り組んでいます。基本理念は自然崇拝。お肉は週2回くらいまで。
(16sRNA解析/機械学習によるデータ分析など)
